海はひろいな『第二章』

婚外恋愛ブログです。好きだから好きなのに。

許されないことなのは重々承知です。
不愉快だと思う方はどうぞスルーでお願いします。

キスパレード

ランチデートをしました。
小さな雑居ビルの7Fのカフェで。



小さなそのビルでは、
エレベーターで誰かと鉢合わせる、心配とはほど遠く。
7Fから降りている時間は2人だけの時間でした。


まあ、エレベーターで2人きりなら
いつもそういうもんなので・・・


このビルみたいに人気が少ないと、
安心できるから少し嬉しいなとか。


少し、穏やかな気持ちでキスを。


だけど。
穏やかなのはここまでで。


大通りからは少しだけ奥の路地。
そこから大通りへ出て駅へ向かう。


少し時間をずらしたランチの、
雨降る昼下がりの、
奥に入り込んだような路地は人影も少ない。


彼は私の腰に手を回しながら歩く、
お互い傘を差しながら。
器用だなって。


ふと彼が傘を下げて視界前方を塞ぐ。
突然傘に遮られた視界に、
驚くのも束の間の、
引き寄せられてキス。


道路で!往来で!こんなとこで!


傘に隠れて。
隠れたつもりの。


慌てて離れても、
離してくれない。


大通りに出るまで、何度も。


駅に着いても。


雨のせい?
人影もまばらで。


ホームに降りるエレベーターでもずっと。
そこからホームに向かう、いわゆる『死角』でもずっと。


もうお終い・・・っ
小さな声で言っても
あと少し
強い声で返される。




*:・゜。*:・゜*:・゜。*:・゜。



人目を盗んでまで、
こんなに濃い時間を過ごせること。


この時間が永遠に続くと思っていない。



本当は、嬉しいけど恥ずかしい、
どちらかというと恥ずかしいほうが、強い。


でも、嬉しい気持ちもある。



例えば、いつまでこんなに好きでいてくれるのかなあって。


いつか、この日のことを懐かしく思ったりするのかなって。


いつかずっと一緒にいすぎてあんまりキスしてくれなくなる日が来たりして、なんて。




この日の、人目を盗んで時間を惜しんでしたキスを、私は忘れない。