海はひろいな『第二章』

婚外恋愛ブログです。好きだから好きなのに。

許されないことなのは重々承知です。
不愉快だと思う方はどうぞスルーでお願いします。

怖い夜

これはあの日の夜のこと。




「お前男いるんだろ」
なんて、突然言われて。


心臓が凍るかと思った。



驚愕と動揺と狼狽えそうな私を制する、


表情を変えるな、慌てるな、


どこにそんな『私』がいたのか、
指令が届く。
そもそも私に男なんていないんだから、取り合わなくていい。
下らない。
取るに足らない。
と、演技の指針。


本当の私は茫然としながら。
必死の。


上手く、やり過ごせた?


自然に振舞っているつもりのその裏で、
非常事態の私。
警鐘は消せない。
アンテナを張り巡らせて、警戒する。
まだ疑っているだろうか。
試すような言動はないだろうか。


これは、あの日からずっと、気に掛けている。


あの日、この発言ののち、この件でさらに追及されることはなかった。
次の日も、それ以降も。


あの言葉は、確信や確証をもって発言されたのではないかもしれない。
だけど、
それが事実かどうか、私に知る術はない。


確信や確証があるなら、あの言葉は、充分あちらの武器になるのに。
あんな箸にも棒にも掛からないような、無意味な利用法。
だから、
あの言葉は、確信や確証をもって発言されたのではないかもしれない。
って、
気休めに過ぎないけど、おまじないのように繰り返した。
あの言葉が武器になって私に襲い掛かりませんようにって。



その後それ以上、この件に触れることはなかった。
おかげで、どうしてそんなこと言い出したのかも分からず仕舞いだったけど。


プロファイリングの真似事。


私に、ぬかりはない、はず。
実は『浮気がバレるとき』みたいのをググった。
結果は惨憺・笑。
あんなので『隠してる』つもりならば、逆におめでたいと思った。
そんなのと比べたら私は相当ウワテのはず。


だから。
私の場合。
飲み会とその回数あたりが、疑われる要素があるのかなあと思った。


それでも行って月2回。。。
直前の月には3回行ってしまったけど、
これがそんなに “主婦には” 多いのらしい・・・
月イチが望ましいと、言われてはしまっている。
この問題は、とりあえず今回の直接の問題ではないから保留するけど。


とにかく、怪しまれてるのは『飲み会』なのかなって思った。



そしてその頃ほどなく、身内を亡くした。


しばらくばたばたして。


ようやく日常に戻っても。
あることに気付く。


夫が、随分『飲み』に出掛けない。
友人とはともかく、仕事絡みでも。


家族の食事でお酒を飲むときでも、
いつまで経っても、今も、『乾杯』を控えてた。


それは喪に服しているのだと思った。
私もしばらくそれに倣う。


そうして夜のお出掛けを封印した。



あれからもっと随分経ってようやく、
夫も普通に遊びの飲み会にも繰り出すようになった。
もう、夏休み目前の頃。


私、夏休みになったら、夜にお出掛け出来ないと、
『海』に逢えない。


早く解禁しなきゃって、思ってた。


この辺りのあれやこれやを、
記事にすることに、迷っていた。


考えることから逃げたくて。


出来れば、うやむやのまま、元通り、夜デートしちゃえるのがいいなって思った。
思って。
なんとかなるさの精神。
もともとなんともなってないってお気楽精神。


夜デートなんて余裕なんだから。
表向きは、友人との集いなんだし。
って。
しれっと、予定入れたんだよね。



でも、いざその日が近付いたら、ざわついてしまって。
考えることから逃げたままでいいのか、わからなくなってしまった。


せっかく、こうやってブログがあるのに。


もっと見詰めてみればよかった。


いざその日が近付いたら。
不安でたまらなくなってしまった。


私、こうやって疑われてしまったことを『海』に
ずっと、
話せないままでいた。


怖くて、聞いて欲しかったときも何度もあったんだけど。


私の情けない失態、見せたくなくって。
それで彼がどう思ってしまうか、怖くって。


心細い日もあった。
だから言おう、って決意する日もあった。


助けて。
護って。
って。


でも何気ない日々がとても愛おしくて。


見ない振り。
言わない。
考えない。


そのまま過ぎて行きますようにって、思った。
このままやり過ごしたかった。



でもいざその日が近付いたら。
不安は暴走してしまった。


大丈夫の保障がない。


夜のお出掛けの場合、何日か前から
〇日に出掛けていい?って尋ねなければならないから。


もしも、疑われているなら、
素行調査されるのも、容易い、よね。
ご丁寧に、〇日って出掛ける予告までしてるんだし。


そこまでするのかわからなくって。
どこまでするのかわからなくって。


不安が抱えきれなくなってしまった。


もうダメ。
怖い怖い怖い。
『海』に聞いてもらおう。


スマホ握りしめて、
どう伝えるか考えていた。
ら。
こんなときなのに。
私、眠ってしまっていた・・・
もう。


この期に及んで、自分に呆れる。


でも。
目覚めてすぐ、LINE確認したけれども。


彼からはなにも来てなかった。


私が怖い夜に、
なにもなかった。


もうダメだった。
何もかも怖くなってしまった。


デートをキャンセルするしかなかった。