海はひろいな『第二章』

婚外恋愛ブログです。好きだから好きなのに。

許されないことなのは重々承知です。
不愉快だと思う方はどうぞスルーでお願いします。

『イベント当日』vol.3

粒子レベルになった『心』が会場と一体化した、なんて
感動して感激した、
イベントが終わって。


熱冷めやらぬ、会場を後にする私たち。


ぱああああって火照った頬。


会場から外に出る。
ゆるゆると現実に戻る。
外気が頬を醒まして、地に足が着く感覚。


ふー・・・って
溜息をついた。
嬉しい溜息。


やっぱり一緒に行けて、良かったの。


この時間を共有できて、良かった。


彼はときおり的外れな発言してたけれど。
そんなことより彼は、私といれることが嬉しそうな気がしたけれども。



会場を後にする。
人混みにもまれながら。
離れないように、私の腰をがっちりホールドする。
どさくさに紛れながらまた、キスしようとしてる。
逃れられない、おでこやこめかみへのキスも
ただ照れる。


会場を後にしたら。
現実に戻る。
ふわふわしてた気持ちも、歩みを取り戻す。


このあとどうするんだろ???


腰を強く抱かれたまま、
彼に任せて歩くけど。


呑みた~い♪
って言おうかな、
そんなに時間ないかもだけど、
ちょっとでもいいから呑みたいって
言ってもいいかな、
通りに並ぶお店をさらっと見定める、


その並びにホテルもあるのが、見えた。


どきん


予感は的中。
そこに足を向けた。


時間平気なの???
大丈夫だよ


って、成り行きで。



この日、そこまでシビアなスケジュールじゃないから、
きちんと “終電の時刻” は調べてなかったの。
何より、彼がいるし。


その彼が「大丈夫」って言っているんだから、
委ねてもいいのだけれど・・・



ここ数日の彼とのやりとりが不安を増長させる。


このところ私の要望に一切応えてくれなかったじゃない。
このころ、
たくさんたくさんたくさん、諦めた。


せめて、終電の時刻ぐらい、調べておくべきだったと
とても後悔した。
私の最寄り駅の終着時間から、大雑把に逆算する。


たぶん、お部屋に行ける時間はあると思った。


でもそれはあからさまに『スル』ための時間。
それだけの時間。


とはいえ、普段もお部屋へは『スル』ために行くのだけれど。


あまりにもストレート過ぎる。
露骨過ぎる。


アタマでは思ってるけど。


成り行きに身を任せるままだった。


ジャケットを脱がされて、
直、ベッドへ。



最近、夫の相手をすることが多いから、
乗り気のないH、平気なんだよね、


なんてことを思った。
『海』に、思った。


それより、帰り、間に合うかなって
そればかり気になった。


信用してないわけじゃないけど、
また、突き放されるんじゃないかな、とか。
不安に思ってた。


珍しく。
普段そんなこと言わないのに。


「好きだよ」
って何度も何度も、
「好きだ」
って、抱き締める。


こんなこと、されたことない。
それなのに。



心は一切、無関心だった。
身体は反応してるのに。


なんにも心に響かない。


私の心の在り様に、
私自身が、驚いていた。


それも、他人事みたいに。


私の気持ちも、
彼への気持ちも、


私のものじゃなくなってしまった、みたいな夜でした。