海はひろいな『第二章』

婚外恋愛ブログです。好きだから好きなのに。

許されないことなのは重々承知です。
不愉快だと思う方はどうぞスルーでお願いします。

『イベント当日』vol.4

帰り道。
帰る時間。


送るよ、なんて言ってるけど。
どこまで来られるんだろう。
私の帰り道と彼の帰り道が、別れる駅が私にはわからず。
なので私はちゃんと帰れるのかも、まだわからず。


平気?と聞いても平気としか言わないから、
そっかとしか思えず。


彼も考え中?
改札前にて、立ち尽くす。


駅に着いて電光掲示板を見て、
走れる?って聞かれて
無理💦って答えたことに少し気を病む。。。


何を考えているのかな。
いつからそう、考えていたんだろう。
「車で送るよ」って。



いつだったかブログに書いたこともあるんですけど。
私、『彼のおうちの車』に乗りたくない。
どうして嫌かを書くのも嫌なくらい。
(嘘です、理由が女々しいだけ💧要は嫉妬・・・)
私たちの普段の行動は電車だけで充分間に合っているので、
この問題に直面することは1度しかなかった。
その1度のときは、お酒飲めなくなるのやだから電車でいこ♪ってことで、片付いたんですけど。
だから、彼は私が『彼のおうちの車』に乗りたくないことを、知らないの。


しまったなあ、って思った。
この日の打ち合わせを全然しなかったから、こんなめにあうんだ。


でも、そもそも。
単純に申し訳ない気持ちもある。
私さえちゃんと帰れれば、彼に無駄に車で往復させる必要はないし。
このとき、彼の申し出を断ることに後ろめたさを覚えちゃってたけど、よく考えたらwin-win、だったじゃんね。


とりあえず車を取りに行くからと乗った電車の中で、
路線図を見ながらアピールした、
ルートを確認して、指で指して、
だからほら、私帰れるよって。


「俺のせいで遅くなっちゃったからいいの」


ああ、絶対譲らないやつだこれ・・・
これは諦めるしかない。


抵抗虚しく、
彼のおうちへ近付いていく。
でも、実際降りたのは、彼の最寄り駅ではなかった。
そこは。


ここに車停めてあるからと、降りたその駅は。



詳しくは危機管理上話せない、理由のある場所なのだけど。


一度訪れたいと思っていた、
(ブログで書いたか、それかお友達とのコメントで書いた気がする)
でももうここに訪れることはないと思っていた、
しかも彼と二人で来れる日が来るなんて絶対あり得ないと思っていた、
そんな場所。


そんな私の気持ちを “知ってて” 連れてきたわけではないのは知ってる。


一番近くて一番遠かった場所。


このときの、時間の経過の単位は、なんだったろう。


一秒一秒、
一歩一歩、
ワンフレーム。


私は、今の光景を過去の私に伝えたくて、
シャッターを切るかのように瞬きをした。



そして次の試練が訪れた。
『彼のおうちの車』


躊躇する心が、数歩手前で歩みを止めさせる。
ドアを開けたりなんてエスコートもしてくれない。


何処に乗ればいいの・・・っ!
複雑に戸惑う気持ちを隠せず、声に出す。


助手席!


って、どんな表情で答えたんだろうな。
見えなかったのは夜の闇のせいじゃない。
きちんと視れなかった。


彼の『家族の車』に、潜り込んだ。
息を潜めながら。



最近、夜中にあんまり車に乗らないし、
助手席にも乗らないからわからなかったけど、
夜の闇は予想外に多くを消すんだなって、思った。


乗り込むときに横目にしてしまう、後部座席も。
ほとんど見えなかった。
そこに確実に存在するはずの気配を、
闇は呑み込んでいた。


見えないくせに。
存在感だけは、ある。


闇が隠してくれてるはずの、空間が。
私を圧迫する。


身体が強張る。
気持ちが縮こまる。


背後に、何かいるから。


運転する彼の姿。
初めて見る姿。
見たことない姿。


ちらりと、僅かな角度でしか見られない。
あまりに振り向くと、後ろが見えちゃうから。


こんなに委縮してしまってる。



同時に、時刻にも注視する。


終電を気にせずに、確実に帰れることにとても感謝はしていたけれど。


例え帰れたとしても、終電の時刻とタイムラグが大きければ不自然になってしまう。
流れていく時刻が、言い訳のバリエーションを、作らざるを得ないと追い込む。



こんなの、
私には向いてないのかなって思った。
もう無理なのかなって思った。



夫に、
他に男がいるのか、って
好きな人がいるのか、って


訊かれてからの、初めての夜のお出掛け。



嬉しいことだらけでした。
ありがとう。
忘れないよ。


絶対忘れない。



思えば、夜中のドライブデートなんて、
いつぶりだよーってくらい、久しぶりで。


このカーブで見える夜景、
ほらって、見せてくれたこと。
私に見せてくれたこと。


彼と見れたこと。


忘れない。



*:・゜。*:・゜*:・゜。*:・゜。



『イベント当日』編、長くなってごめんなさい。
次で最後です。